ホームページは見た目のデザインを優先すべきではない?その理由を詳しく解説
見た目のデザインより重要なこと
ホームページを立ち上げる際に最初に頭に浮かぶのは、「どのようなデザインにするか」ということだと思います。
ネット上で様々なホームページを観て、ご自分が良いと思うホームページデザインを制作会社に伝えるというのはよくあるお話です。私共もお客様より、「どこそこのホームページが格好良かったのでそのような感じにして欲しい」というご依頼を受けることがあります。
そのようなときに、いつも私は「先ず、ホームページの目的は何でしょうか?」とご質問をします。
そのご回答には、ホームページで「ネット通販したい、取引先拡大をしたい、既存店への集客、会社の信用度アップ、メーカーとして販売代理店へのフォローアップ」等々がございます。
ホームページデザインは、ホームページを公開する側の「見た目のデザインが良い」とか「好みである」という主観は重要ではなく、ホームページ運営者側がターゲットユーザーに求める行動を如何にスムーズに行ってもらうかを考えたものにすることが重要なのです。
もう少し具体的に言いますと、ホームページのデザインはターゲットユーザーがそのホームページを閲覧したときに、ユーザーの満足度、利便性、効率をどこまで上げられるかを考えたものにすることなのです。
見栄えのデザイン性が如何に優れていても、例えば、日本人向けのホームページでメニューが筆記体の英語表記や、トップページ画面一杯に綺麗な写真で埋め尽くされて、メニューがどこにあるのか分からない、トップページに動画が表示されてその動画が終わるまで他のページに行けない、等々、このようなデザインが悪いということではなく、少なくとも先にお話しした「ユーザーの満足度、利便性、効率」を果たしているでしょうか。
見栄えのデザインを最優先したホームページは、それ自体を一つの作品として見れば確かに素晴らしいのかも知れませんが、ホームページの本来の目的を達成させることはとても困難です。
ホームページはそれを作って公開することが目的ではなく、運営者が意図する目的を達成させるための一つの道具である
ということを認識する必要があります。
デザインは見栄えよりもユーザビリティを最優先
先にお話しましたように、ホームページの目的はターゲットとしているインターネットユーザーに公開したホームページで行動を起こしてもらうことです。
その行動とは、購入であったり、問い合わせであったり、既存店に来店してもらったりすることなのです。それにはホームページでアピールしたいことを明確に伝えるのはもちろん、ユーザーが直ぐ行動できる見やすく分かりやすいデザインにする必要があります。
これがユーザビリティ(満足度、利便性、効率)の向上につながります。(ユーザビリティについてW3C外部リンク)
そういう意味でホームページのデザインというのは、ユーザビリティが如何に優れたものにするかが最も重要なことになります。
極端なお話をしますと、ホームページのデザインは、「ユーザーの満足度、利便性、効率」が良ければ、「見た目だけのデザイン」はどうでも良いと言えます。
それではどうすれば良いのか?
先ず、ホームページのデザインを考えるのは最後にします。ホームページを構築する上でその大きな順番は以下の通りです。
- ホームページの目的を明確にする。
- ターゲットユーザーを明確にしてペルソナ製品やサービスを利用する具体的な仮想人物像を作り上げる。
- コンテンツを取りまとめる。
- サイト設計図の作成。
- ホームページのデザイン
なぜ、「ホームページのデザイン」は最後かと申しますと、1から4までを作ってしまわないと、そのホームページの目的に応じたユーザビリティの良いデザインにすることができないからです。言い換えれば、「家を建てるのに外見の良さだけで判断し、いざ住んでみると生活が不便で仕方ない」というような感じです。
初めてホームページを構築される多くの方は、「5.ホームページのデザイン」を一番最初に考えてしまいがちです。1から4を先ず決めることが重要です。