ホームページデザインの落とし穴「ホームページのコントラスト」について
見栄えを優先すると思わぬ落とし穴にはまる
ホームページのコントラスト比
ホームページののコントラスト比とは、ホームページのデザインにおいて、文字と背景の色の明暗差のことを指します。具体的には、文字色と背景色の明度差を比較した値を示します。コントラスト比は、視覚障がいを持つ人々がホームページを閲覧する際に、文字が読みやすいかどうかの判断材料となるため、ウェブアクセシビリティの観点からとても重要です。
コントラスト比は、0から21までの値で表されます。コントラスト比が高いほど、文字が読みやすく、コントラスト比が低いほど、文字が読みにくくなります。ウェブアクセシビリティの観点からは、文字と背景のコントラスト比が4.5以上であることが求められています。また、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)2.1に準拠したウェブサイトを作成するためには、一部の要素ではコントラスト比が7以上であることが求められます。
ホームページのコントラスト比を計測するためには、専用のツールやウェブサービスが利用できます。このコントラスト比のことを、まだ理解していないウェブ制作会社やウェブデザイナーがとても多いので注意する必要があります。サイトデザインやイメージのみで背景色や文字色を選択すると大きな落とし穴にはまります。
コントラスト比を考えず制作したホームページのデメリット
ます、ホームページのデザインで、コントラスト比を考えず制作した場合のデメリットを説明します。
- 読みにくいコンテンツ
コントラスト比が低い場合、文字が読みにくくなります。これは、視覚障がいを持つ人々だけでなく、一般の利用者にとっても問題となることがあります。読みにくいコンテンツは、ユーザーの体験を損なうため、離脱率が高くなる可能性があります。 - アクセシビリティの低下
コントラスト比が低い場合、視覚障がいを持つ人々がホームページを利用する際に、文字が読みにくく、アクセシビリティの低下につながります。 - ブランディングの損失
ホームページののデザインには、ブランドイメージを表現する役割があります。しかし、コントラスト比が低い場合、ホームページのデザインがユーザーに印象づけることができなくなり、ブランディングの損失につながる可能性があります。 - SEO対策の低下
検索エンジン最適化(SEO)は、ホームページのランキングを上げるために必要な技術です。しかし、コントラスト比が低い場合、ホームページのSEOランキングが低下することがあります。Googleなどの検索エンジンは、アクセシビリティが優れたウェブサイトを評価するために、コントラスト比を考慮しています。
コントラスト比を考慮しないホームページ制作は、サイト利用者の利便性を損ねます。コントラスト比を考慮したウェブサイト制作は、ユーザーの利便性の向上につながるため、積極的に取り組む必要があります。
コントラスト比を考えたホームページ制作
それでは、コントラスト比を考慮したホームページ制作はどのようにしたら良いのかを説明します。
- 適切なフォントとフォントサイズを選択する
フォントとフォントサイズは、読みやすさに大きく影響します。文字の大きさが小さい場合は、コントラスト比を高く設定する必要があります。また、セリフ体や太字のフォントは、コントラスト比が低下することがあるため、避ける方が良いでしょう。 - 背景色と文字色を適切に選択する
コントラスト比を考慮した背景色と文字色を選択することが重要です。一般的に、白い背景と黒い文字の組み合わせが読みやすいため、コントラスト比が高いです。ただし、これは必ずしも最適な組み合わせとは限りません。ホームページのテーマやデザインに合わせて、背景色と文字色を慎重に選択する必要があります。 - テキストに影やハイライトを加える
文字に影やハイライトを加えることで、読みやすさを向上させることができます。ただし、この方法を使用する場合には、コントラスト比が低下しないように十分に注意する必要があります。 - コントラスト比を測定する
ホームページのコントラスト比を測定することで、読みやすさを確認することができます。多くのウェブサービスやツールが利用できますので、適宜利用することが望ましいです。
コントラスト比チェックサイト:WebAIM:Contrast Checker
コントラスト比を考慮したホームページ制作は、視覚障がいを持つ人々がホームページを閲覧する際に、文字が読みやすくなることを意味します。ウェブアクセシビリティの向上に取り組むことは、ウェブサイトの利用者にとっても開発者にとってもメリットがあります。